東南アジア知財エンフォースメントセミナー

日程  2017年2月25日(土) 14時45分~17時30分
会場  早稲田大学 27号館 小野記念講堂
テーマ
東南アジア主要国における知財判決の実効性に関する諸課題
(日英同時通訳)
主催  早稲田大学知的財産法制研究所(RCLIP)
共催  
早稲田大学法学部
後援  早稲田大学総合研究機構
参加費  無料    (ただし、懇親会(18:00~20:00)は4,000円)

RCLIP 東南アジア知財

予定プログラム
14:45
  開会挨拶
早稲田大学法学学術院   高林 龍 教授
14:50~16:40  講演
・「東南アジア主要国における知財法制度の整備状況と課題」
大熊靖夫 特許庁審査第一部主任上席審査官(前JETROバンコク事務所知的財産部長)

 ・「インドネシア及びフィリピンにおける知財判決の実効性と課題」
リサ・ヨン Rouse法律事務所インドネシア及びフィリピン担当マネージャー、 シンガポール弁護士

・「ベトナムにおける知財判決の実効性と課題」
ヌエン・トラン・チュエン Elite法律事務所所長、ベトナム弁護士・弁理士

・「タイにおける知財判決の実効性と課題」
ファブリス・マッティ Rouse法律事務所タイ及びミャンマー担当マネージャー、 フランス弁護士

16:40~17:20  パネルディスカッション
モデレーター 高林 龍 教授
パネリスト  全講演者

 17:20~17:30  閉会挨拶
早稲田大学法学学術院   高林 龍 教授

18:00~20:00 懇親会(会場:大学正門前 Uni Cafe 125)

【概要】
 一昨年末のASEAN共同体樹立に象徴されるように、現在、東南アジアは大きな変貌を遂げつつある。東南アジア諸国は国家制度の近代化、国際化を推し進めており、知的財産制度についても、条約加盟に向けた法令の改正整備や、審査官の増員をはじめとした当局の能力向上などを図っている。その一方で、日々行われている知財訴訟に関しては、不透明な訴訟指揮や、抑止力が期待できない軽い罰則・低い賠償額、被告の逃亡や押収侵害品の不処分といった、判決の実効性にまつわる懸念、課題が依然として残されている。そこで、本セミナーでは、ASEAN加盟国のうち、特に日系企業関係者の関心が高いインドネシア、タイ、フィリピン、及びベトナムにおける知財事件判決の実効性について、
各国の実務家を招聘し、その現状と課題を紹介、議論する。
セミナーでは、はじめに、大熊靖夫氏(前JETROバンコク事務所知財部長)より、ASEAN主要国における知財制度の概要を紹介いただく。続いて、リサ・ヨン氏(Rouse法律事務所インドネシア及びフィリピン担当マネージャー)からインドネシア及びフィリピンについて、ヌエン・トラン・チュエン氏(Elite法律事務所(ハノイ)所長)からベトナムについて、ファブリス・マッティ氏(Rouse法律事務所タイ及びミャンマー担当マネージャー)からタイについて、各国の知財訴訟判決における罰則、賠償額等や、その執行にまつわる現状と課題を紹介いただく。その後、登壇者全員によるパネルディスカッションを通じて、提示された課題への対策や、知財訴訟を巡る環境改善の可能性について議論する。

【登壇者紹介】
大熊靖夫氏 特許庁審査第一部主任上席審査官(前JETROバンコク事務所知財部長)
1997年特許庁入庁。審査官、審判官として特許出願の審査、審判に当たるほか、国際課長補佐、文科省在外研究員、JETROバンコク事務所知財部長(東南アジア担当)などを経て、2015年7月より現職。筑波大院(物理)、明治大院(経営)、ワシントン大院(法)卒。

リサ・ヨン氏 Rouse法律事務所パートナー、インドネシア及びフィリピン担当マネージャー
1997年、シンガポール弁護士として現地の法律事務所に勤務。2000年、Rouse法律事務所に参加し、今日まで、シンガポール、インドネシア、タイ、フィリピンの各国において活動。現在は、インドネシア及びフィリピンにそれぞれ拠点を有し、商標をはじめ、様々な知財分野における権利化や知財訴訟、エンフォースメント事件を扱っている。また、多くの多国籍企業に対して、東南アジア地域の知財活動に関する助言も与えている。シンガポール国立大(法)卒。

ヌエン・トラン・チュエン氏 Elite法律事務所所長、ベトナム国弁護士・弁理士
ベトナムの法律事務所などにおいて、15年以上知財分野の事件を扱う。2002年に弁護士、2003年に弁理士(著作権)、2005年に弁理士(特許・商標)の各資格を取得。INDOCHINA LAW、VISION & ASSOCIATESに参加した後、2013年にElite法律事務所をハノイに開設。ベトナムにおいて、国内企業や外国企業の知財権の権利化、保護や権利行使に関する様々な事案を扱う。その中には、スポーツ用品、化粧品、食料品、飲料、酒類に関する事件が含まれ、税関の差し止めなど、模倣品対策にも力を入れている。ハノイ法科大卒。

ファブリス・マッティ氏 Rouse法律事務所パートナー、タイ及びミャンマー担当マネージャー
1993年、仏国での研修を経て弁護士資格を取得し、英国の法律事務所に勤務。1997年、タイに移り、現地の法律事務所に参加した後、2000年にRouse法律事務所バンコク事務所を開設。タイを中心として、特許をはじめとした種々の知的財産の出願や訴訟を幅広く扱い、様々な多国籍企業や産業界団体に助言を与える。2013年にはRouse法律事務所のミャンマー事務所も開設。欧州委員会やタイ政府の代理、WIPOコンサルタントなど、様々な要職も務める。パリ第二大院(法)卒。

参加ご希望の方は以下のフォームからお申し込みください。
本セミナーの開催前に、12:30~14:30の予定で「追及権シンポジウム2017」が開催されます。
こちらのシンポジウムにもどうぞご参加ください。
「追及権シンポジウム2017」への参加は〈こちら〉から別に申し込みをお願いいたします。

[contact-form-7 id=”1634″ title=”2017年2月25日(土)東南アジア知財エンフォースメントセミナー”]