第39回RCLIP研究会 

日本はどのようにして画像デザインを保護するのか 

http://www.rclip.jp/movie/20141104.html
【日時】2014年11月4日 18:30~20:30

【会場】大隈小講堂

〔報告者〕五味飛鳥(早稲田大学知的財産法制研究所RC、弁理士)

〔概要〕 画像デザインの開発が、近年大変活発になっています。特に、グラフィカルユー ザインタフェース(GUI)領域でのデザインは、既に我々の身近に溢れています。  スマホやタブレットで動画再生アプリを操作する際にも、メールを送る際にも、  ネットバンキングで振り込みを行う際にも、我々はGUIを用います。電子顕微鏡 を操るにも、医療機器を操るにも、建築機械を操るにも、GUIが用いられます。  しかし、デザインを保護する法律である意匠法は、ネットワークを流通するソ  フトウェアのGUIを一切保護していません。産業構造審議会の意匠制度小委員会などを中心に関係者間で盛んに保護の必要性が議論されてきましたが、未だ具 体的な結論には至っていません。意匠法は、明治以来百数十年にわたって有体 物たる物品のデザインのみを保護してきました。無体物のデザインを保護する ことを想定して設計されている制度ではありません。その意味で、確かにこの 議論は決して容易ではありません。とはいえ、無保護の状態が続き日本のソフトウェアのGUIは真似し放題という事態も、産業界にとって決して望ましいことではありません。  本研究会では、GUIのデザインに対する法的保護のあり方について、意匠法以外の法律による手当などを含めて、その可能性を検討します。